クリエイティブって何ですか?

2017年9月〜2018年3月末までの7ヶ月間のクリエイティブ日記。世界的にクリエイティブと呼ばれている会社でクリエイティブと呼ばれている仕事をする。クリエイティブであり続けることを求められる7ヶ月間を記録することを通して、クリエイティブとは何か、クリエイティブは何ができるのかについて考えるブログでしたが、その後その環境に身を置きながら、まだまだ答えを探してます。

広告クリエイティブとビジネスクリエイティブは違うのか

 広告業界にあるスキルを他の領域に応用するという考え方が広がってきている気がしてます。僕自身も、その中の一人です。その中で出てくるのが、クリエイティブというキーワードです。ただ、広告業界の中で共有されているクリエイティブな考えがそのまま他の領域に対して使えるのでしょうか?というよりも、広告業界のクリエイティブをそのまま使ってその領域にとって良いことになるのでしょうか?

 大手広告代理店を辞めてハードウェアスタートアップを始めた人はこう言ってました。「広告のクリエイティブとビジネスのクリエイティブは違う。」それを聞いたときこう思いました。「一緒なんじゃないかな?」「いや、確かに違うかも?」「うーん。」

 それで、少し真面目にビジネスのクリエイティブ、広告のクリエイティブをビジネスに応用することについて考えてみました。まず、ビジネスにおけるクリエイティブとは何か?「これまでにない価値観を提示し、その価値を実現するためのサービスを作ること」だと僕は思っています。一方で、広告におけるクリエイティブとは何か?前にも紹介した僕の広告の師匠は「広告クリエイティブとは新しい関係性を作ること」と言ってます。しかし、広告代理店で働いているデザイナーの中には「新しい表現を作ること」だと思っている人がいると思います。一つ目の考えだとビジネスにそのまま応用できると思います。例えば、facebookは人と人との新しい関係性を作りました。そう考えると、広告クリエイティブがそのまま活かせることになり、新しいビジネスをクリエイトできる可能性があります。ただし、ビジネスクリエイティブを全てを包括はしないと思います。二つ目の考えだと、どうでしょうか?そのまま応用しようとすると、エンジニアしかいなかった会社の少しダサいチラシがカッコよくなるという程度のものだと思います。それによってその会社がすごく売れるようになる可能性は確かにあります。でも、これは広告代理店がやっていることと同じです。本当の意味で応用するというのは、違う領域に行くことで、役割が変わるといういうことだと思います。その動きは少しずつ進んできてはいて、大手広告代理店出身のデザイナーが企業の戦略担当になったなんて話を少しずつ聞くようになってきました。この先もどうやったら広告クリエイティブが他の領域で活かせるのかは少しずつ模索されていくのではないかと思います。

 最後に僕自身の勝手な考えを話します。僕が思う広告の面白さは、「気づかせてくれること」だと思います。インサイトと言われる、「誰もが心の中で思っていても口に出さない声」から大切なことを思い出したり、綺麗なグラフィックを見て「時間を忘れて見入ること」を思い出したりします。ビジネスもそうかもしれません。facebookは世界中の人は友達になれるということ。amazonはなんでしょうか?自由な時間を持つことを思い出させてくれる。そして、ビジネスの場合は広告に比べてその先も忘れないようにしてくれるものです。世の中の人はきっと、新しいものを見たくて、体験したいんだと思います。

 

「子供の頃毎日、感じていた、発見という喜びを思い出すために。」

 

<一言>

そろそろ、半分。僕たちのチームらしいクリエイティブを出しましょう。